結婚式の前と後の気持ちの変化

結婚式。
それは一般的に人生の絶頂期とも言われて、頷く方も多いのではないだろうか。

「結婚式は自分が主役の会」と思っていたから、そんな恥ずかしい会はやらなくて良いと思っていた。

進路や就職などは一人で自分の意志で決められたものの、結婚式となるとそうもいかない。
なぜなら必ず相手がいるものだからである。

相手は「結婚式は感謝を伝える会」と思っていたから、やりたい、やるべきだと思っていた。


意見は違っていたのだが、実際に見てみようということで式場見学へ行った。

ウェルカムドリンク、チャペル、披露宴会場、試食など一通りのサービスを受けたあと、スタッフの方より「どのような結婚式をお考えですか」

……

スタッフの方にそれぞれの考えを伝えた。

すると、「お二人の場合は、どのような結婚式にしたいかではなく、まずやるかやらないかをお決めいただくところからですね」

仰るとおりである。

そう言いながらも結婚式を挙げる場合の見積もりをとってくださった。

スタッフの方に席を外してもらい、二人で話し合い、悩むこと5時間。
お昼からの見学だったのにもうすっかり暗い。

・結婚式は(基本的に)人生で一度しか挙げられないこと
・お互いの親族や友人にまとめて会える機会はないこと
・感謝を形で表すには絶好の機会であること

人生の終わりを見据えての理由ももちろん、恥ずかしいという理由は自分の問題であって、周りのためにという自分以外ことを考えられる相手の大人な考えに納得。

その日に成約し、結婚式まで残り4ヶ月。
どんなに早く成約しても、打ち合わせは大体4〜5ヶ月前から始まるそうな。

そこからはプロデューサーさんと月1回程度の打ち合わせ、フラワー担当さんと1回打ち合わせ、ヘアメイクさんと3回打ち合わせ、衣装選びで5回打ち合わせがあった。
(別記事で書けたら)



結婚式当日。

欠席の友人達から祝電が届いていることを知る。
3時間かけてヘアメイクをし、衣装に着替える。
両家両親と対面し、嬉しそうな顔を見る。
チャペル入場まで、マジックミラー越しに親族や友人を見る。
チャペル退場時、親族や友人の涙を見る。
フラワーシャワーで「おめでとう」という言葉をもらう。
披露宴では笑顔の親族や友人と写真を撮ったり話したりする。
美味しいと言いながら食事をする友人を見る。
両親への手紙では普段伝えてこなかった気持ちを伝える。


「結婚式は自分が主役の会だから恥ずかしい」


そう思っていた自分が一番恥ずかしくて、結婚式は全く恥ずかしいものではなかった。

親族や友人の温かい言葉や表情、眼差しを見て、「感謝を伝える会」ということを実感。
自分が主催した会で、こんなにも多くの知人の感情を動かせるなんて思っていなかった。
生きることを積み重ねていくと年々慣れてきて心の動きが鈍くなる。
だからこそ、人生の節目で自分にも周りの人にもけじめをつけることが大事なのかもしれない。


今まで生きてきた中で作られた自分の考えを変えることは簡単じゃないけれど、別の考えを聴いてみよう・やってみようと思える相手に出会えて良かった。
人間として成長していける気がする。



いざ新婚旅行へ!